開発チームより
Firaxisの開発者たちによる、今回のアップデートや改善点に関するインサイトをお読みください。
開発チームより:ロード画面とUIの改良
シヴ ファンの皆さま、こんにちは。Firaxis Gamesのリードプロデューサー、トム・ショウです。UI/UXを長期的に改良していくなかで、アップデートの第1弾を共有できることを嬉しく思います。『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』の発売後、ゲームUIの改良が必要であると考え、2つのチームに分かれて作業を進めました。一方のチームは、QoLの改善からバグ修正まで、より迅速なアップデートに集中し、主に瞬間的なゲームプレイに焦点を当てました。これまでのアップデートでそれらの改良は実装されましたが、作業はまだ続きます。
もう一方のチームは、もっと長期的な視野に立ちました。私たちは発売時点でUIに改善の余地があることを認識したため、UIの開発方法を考え直しました。2月以来、プロセスやツール、テクノロジーに大幅な変更を加えました。その中で誕生したUIの第1弾として、新しく改良された「ロード画面」をご紹介します。
この1つの画面は『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』のプレイヤー体験のほんの一部にすぎませんが、ぜひ詳しくご覧になってください。アップデート1.2.2に含まれるこの改良は、チームが現在積極的に開発を進めている、より大きな一連のUIアップデートの始まりになるのです。
なぜロード画面なのか?
大事な質問です。「シドマイヤーズ シヴィライゼーション」のロード画面は、舞台裏で世界が組み立てられるところを隠すための幕というだけではありません。プレイヤーにとっては、新しいゲームの始まりや、進行中のキャンペーンに改めて参加することを実感できる瞬間なのです。『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』』に何年もの期間を費やした(開発もプレイも)私にとって、「生命は海で生まれ…」という台詞は今聞いても鳥肌が立つのですが、おそらく私だけではないでしょう。この刷新されたロード画面の体験にはとても期待しています。詳しく解説しましょう。
- 舞台を整える。この画面は、その後に続く体験のために文脈とトーンを整えます。この瞬間に私たちのビジュアルスタイルを伝え、私たち自身とファンの期待に応える品質水準を確立したいと考えています。
- プレイヤーをサポートする。ロード画面は、それぞれの指導者や文明、記念品の違いについて、プレイヤーに情報を提供する機会です。プレイヤーの戦略的選択を最大限に活用するためのガイダンスを提供し、特定の情報を強調します。
- 期待感を持たせる。プレイヤーは歴史的な影響力のある人物の一人となり、国家を率いて幾世紀にもわたるキャンペーンを進めます。この旅の素晴らしさを伝えると同時に、プレイヤーの具体的なストーリーを反映させたいと考えています。アートや音楽、物語、そしてUI、それぞれがここで重要な役割を果たします。この画面を出るときに、次の展開への準備が整ったと感じつつ、期待感を持っていただきたいと考えています。
最初にロード画面に対応したのには、もう1つより実用的な理由があります。UIの開発方法を変更したと前述しましたが、ロード画面は、HUDやゲームの他の部分に影響を与えない独立した画面であることから、この新しい開発スタイルのテストに最適でした。こうして、これらの長期的な開発方法の変更が、より迅速な開発サイクルとより高品質なアウトプットの目標を達成していることを確認できました。
それで何が変わったのか?
多くのことが変わりました。まず、指導者の肖像が前面中央に出ていることにお気づきになるはずです。実際は右ですが、私の言いたいことが理解していただけるでしょう。プレイヤーの歴史的なアバターにスポットライトを当ててすぐに認識できるようにしながら、背後にある美しい文明の絵画からそっと前に引き出せるようにしたかったのです。
指導者のアートの反対側には、これまで以上に多くのゲームプレイ情報を見やすく表示する一連のページがあります。 以下がそのページです。
- 指導者
- 文明
- 固有の建造物または施設
- 固有ユニット
- 伝統
- 装備している記念品
「ゲームを開始」ボタンの上にヒントがあります。これは、デザインチームがプレイヤーに直接語りかけ、文明のツールキットを最大限に活用する機会を強調するスペースです。基本的に、これは皆さまがゲームに戻る際に文明について知っておいていただきたいことです。
そして最後に最も重要な点ですが、見て聴く指導者と文明の紹介コンテンツが完全に書き直され、再録されています。そこで再び活躍してくれたのが『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』のナレーターを務めたグェンドリン・クリスティーです。こちらのサンプルをお聴きください。
また鳥肌が立ってきました。
しかし、トレードオフもいくつか決断することになりました。『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』に早くこの変更を行いたくて、新しい音声の収録を全て終える前にアップデート1.2.2で実装することにしました。英語版では、文明についての音声は完成していますが、指導者についての音声はまだ聴くことができません。英語版以外のプレイヤーの皆さまはお待たせすることになりますが、新しいナレーション(文明と指導者の両方)は現在作業中です。それまでは既存の音声を聴くことになりますが、新しいロード画面のその他の要素は体験できます。このアップデートの残りの要素をより早く実装するために、こうしたトレードオフを行う価値があると考えました。
今後について
前述のように、この旅はまだ始まったばかりです。より明確かつ直感的で、「シドマイヤーズ シヴィライゼーション」シリーズに期待されるような高水準のメカニックに仕上げるために、このチームが取り組むべきことはたくさんあります。現在は、居住地の開発と体験について改善中です。具体的には、生産メニューのオプション表示、建造物を配置するタイルの比較、成長イベントのナビゲートなどをより分かりやすくしたいと考えています。
「開発チームより」の記事では、変更点とその理由を明らかにしていくつもりです。意思決定のプロセスや優先事項についてご説明し、皆さまにもそのプロセスに関わっていただきたいと考えています。皆さまからのフィードバックは常に注視しておりますので、今後もぜひご意見をお寄せください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。まだ始まったばかりです。次回また皆さまと共有できることを楽しみにしています。